2012.9.11

 

ノマド志向な方へ。「泊まれるシェアベース(拠点)」始めます。

小泉寛明(神戸R不動産/Lusie Inc.)
 

神戸・北野は六甲山脈をバックに、外国人文化が街に溶け込んだ個性的な街。北野に拠点構えてみませんか?

東京から神戸に移住してきた人々に共通する点は……

ノマド(遊牧民)的な働き方を志向する人は確実に増えている。そしてネットやスマートフォンの進化で、どこでも仕事が出来る環境ってのが加速するかと思いきや、現実的に考えた場合まだまだ難しい。

そんな中、神戸には東京から移住されてきた方も複数いらっしゃる。その方々の仕事に共通しているのは、「どこでも仕事が出来る人」。特に多いのが、画業の方とプログラマーの方。青い空と海、山と緑の近い環境、そして家族中心の生活が出来つつ、仕事に集中出来る環境、意外と都会的要素の揃った街、そんなところを気にいって頂いたのだろうか。この2つの業種は「どこでも仕事が出来る」を実践できる、代表的な業種だろう。

仕事のノマド化を考えた場合直面する問題が、クライアントの立地する場所だ。個人事業の場合、限られた収入源を確保するためクライアントとの関係を密にすることは生活に関わる問題だ。実際はメールや電話でも済む用件なのに、呼ばれて会いに行かなくてはならないケースが多々ある。ノマド的な働き方をするのを妨げているのは実は立地の問題ではなく、クライアントの問題だったりするかもしれない。ひょっとするとスカイプを多用するような世の中になれば遠隔地でも働けるという人は数多く居るかもしれない。

神戸でも海に近い場所、山の上等に住みながら仕事をしている人が現れてきた。

遠隔地でも仕事をこなせるか

ロサンゼルスで働いていたときに感じたことだが、アメリカでは仕事が地方に分散されていた。海に近い場所、山に近い場所、港町、山岳地方、各々が好きな場所に住み、自然との時間、家族との時間を大事にして自分らしい生活をしている人が多かった。仕事を進めるにあたって最も重要なことは「人的な関係」だという人は多いと思う(僕も勿論そう思っている)。もちろんアメリカでもクライアントとの人間関係は大事なこと。でも皆、良好な人間関係を保ちながら遠隔地でも仕事をこなしている。彼らが一様に言っていたのは、仕事の実務はメールや電話のやりとりで十分出来る。ただ、2ヶ月に1回程度は必ずフェイスtoフェイスのミーティングを持って、人間関係を維持をすると言っていた。僕も同意見で、お互いが信頼し自立した関係を築ければ2ヶ月に1回程度顔を会わせることで仕事は継続できると思う。この頻度の問題はすごく重要だと思っている。というのも金銭的な問題に直結するからだ。

移住した場合の働く/住むコスト比較シミュレーション

そこでどれぐらいの頻度の移動なら神戸から東京へ移動するなどしても金銭的なメリットが生まれるのかざっくりシミュレートしてみた。毎週神戸から東京に移動していたら、間違いなく東京に住んでいた方が安くつく。でもスカイプを使うことによってその移動を1ヶ月に1回、もしくは2ヶ月に1回にできる環境が整えば、神戸に移動した方が安くつくのではないかという結論になる。東京では70平米程度の住居に家族3人で暮らし、小さな事務所を1人で借りているという前提の人が、神戸の外国人マンション(間取りは140平米3LDKで東京の住居と同じ家賃と想定)に引越してきたと考えてみた。長距離移動の頻度が1ヶ月に1回などに下げられたり、長距離移動のコストを負担してもらえるのであれば神戸の方が安くつく。住処も広くて空気もきれいで、家族との時間やプライベートの時間が増やせる。

東京と神戸で働く/住むコストをざっくり比べてみた。

上記の前提は家族一家の前提だが、「まずは気軽に神戸に寝泊まりできる拠点を持ってみたい」そんな考え方を志向する人に、神戸での場を提供したいと思い「泊まれるシェアベース(拠点)」を始めることにした。場所は、北野の外国人マンション内。神戸北野は新幹線の駅からも徒歩10分程度、神戸空港も車で20分程度。主要駅の三ノ宮まで徒歩10分弱。オフィスや住宅や飲み屋が混在し、山にもほど近いエリアだ。

東京から1ヶ月に一度、神戸に通って作業するための拠点にする。または神戸を拠点にして2ヶ月に一度東京に通う。色々なパターンが考えられるが、東京やそれ以外の都市にもシェアハウスやシェアオフィスが数多く出来てきて、比較的リーズナブルに拠点作りができる世の中になってきた。過去のコラムでも書いたが、各地に拠点を2つ、3つ持って、仕事場をホッピングしてみたりするのも有りかもしれない。仕事場を変えてみると、ものすごく集中できたり、新しい出会いや仕事に繋がったり、色んな街での生活は様々な発見があるはずだ。

この外国人マンションの一室。エキゾチックな雰囲気。1階は老舗スイス料理店。カフェ営業もしているので打ち合わせ等でも使えまる。屋上からは山が見えて気持ちよい!

部屋はデスクをセットアップして、ベッドを置いて、私物を置いても十分な広さ。フルキッチンがあるので、食事も体にあったものを自分でつくれる。そしてここは神戸R不動産のオフィスから徒歩1分程度の場所。神戸に移住してきた人達との懇親会を不定期で開催している。このシェアベースの入居者にも、緩やかな懇親会的なものも企画していきたいと考えている。同じような価値観を持った人々との良いコミュニティーができればと思っているからだ。

内部の様子。(左)部屋はこんな感じ。各部屋14平米〜16平米程度の大きさがある。(中)大きなフルキッチン。(右)神戸R不動産のオフィスから徒歩1分。こちらで不定期にイベント開催。

北野は山に隣接しているから空気が美味しい毎日そして裏山から登山ができたり、散歩道を上がった所にはお茶屋があったりする。海へ気晴らしに、六甲山山頂へ夕涼みになんてことも、気軽に出来る。そして街はコンパクトにまとまっており、この便利さ、快適さはやはり体感して頂かないとわかってもらえないと思っている。

シェアベースの賃料や概要は以下です!

「北野のシェアベース」

ROOM1:賃料60,000円/月
ROOM2:賃料60,000円/月
ROOM3:賃料60,000円/月
ROOM4:賃料57,000円/月
ROOM5:賃料53,000円/月

・シェアハウスとしてのご利用も可能です。
・住人は20歳〜40歳までに限定させて頂いております。
・水道光熱費12,000円/月が必要となります。
・保証金:賃料の1ヶ月分、事務手数料:賃料の1ヶ月分(仲介手数料はかかりません)
・ランドリールーム(洗濯機2台、乾燥機1台)。女性専用ルーム(ルーム1,2)は部屋内にバスルーム付。男性用ルーム(ルーム3,4,5)のバスルームはシェアになります。
・各部屋、空調機付。各部屋ベッド、デスク、椅子、エアコン付。

▼ご興味を持たれた方は、物件概要を通じて問い合わせを!
「物件:神戸ではじめるシェア生活」

このブログについて
 

山と海に囲まれた街、神戸に移り住み5年。引越魔だった私が神戸に定住できたのは、この街の居心地がとても良いから。 そして神戸で会社を始めたのも、この街に住み続けられる仕事というのが大前提にあったから。居心地のわけをお伝えして参ります。


著者紹介
 

小泉寛明(神戸R不動産/Lusie Inc.)
小泉亜由美(神戸R不動産/Lusie Inc.)
西村周治(神戸R不動産/Lusie Inc.)
岩崎大輔(神戸R不動産/Lusie Inc.)

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