住宅 オフィス | ||||||||||||
つなぐ板張りの家 |
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灘区の希少な戦前の家を、住みながらアトリエなどで使用しませんか? 摩耶山の麓、路地裏の風景が愛しい町の一角に、90年以上の時を経た板張りの家がある。幾度となく風雨にさらされ、修理をしながら乗り越えてきた痕跡が一目でわかる、深い色合い・色ムラ。 過去に雨漏れや経年劣化もあり、アルミ製サッシュや機能的な設備に交換され、原型をとどめていない箇所もありますが、ハイカラな空気感は未だに健在。 生け垣と石積みのゲートをくぐり、玄関前へ。「キィー」という音と共に扉を開けると、期待を裏切らない風景が部屋内にも続いていました。洒落たモザイクタイル、木の廻り縁、古材フローリング、凝った造りの建具。町の日常と隔絶された異空間に魅了されました。 1Fは小割りにされた部屋がたくさん。今のニーズと逆行する間取りなので、その点はご理解が必要です。例えば、キッチン室があり、廊下を挟んだ向かいに食堂がある。食堂を居間と一体で使うにはちょっと狭い印象。人によっては居間を別室で設ける必要があるかも。また、食堂・居間に増築された一般的な仕様のサンルームは好みが分かれそう。水廻りはシステムキッチン、ユニットバスに交換済です。 一方、庭にポテンシャルを感じました。現在は殺風景で、周囲を家に囲まれていることもあり眺望も望めませんが、食堂・居間とのつながりを意識して造り込めば魅力的なプライベートガーデンが生まれる予感。サンルームを撤去してデッキを設けるのもいいし、個人的には芝生敷に憧れます。 古い木造階段を上ると、洋間の個室が二つと広縁付の広間。いずれも当時の空気感が色濃く残る仕様。写真はありませんが、2Fの窓から微かに海も望めます。木手摺付きの広縁でイスに腰掛け、のんびり過ごしたいなと思いました。真ん中の洋室には窓際に気の利いたベンチシートまで付いています。天気のいい日はここで読書しながら、寝落ちするのもいい。夜はほのかに灯りを灯し、お酒を飲むのにもちょうどいいスペース。 オリジナルの造りが失われている部分も多々見受けられますが、当時の空気感を味わいながら快適に暮らすにはちょうどいい建物かもしれません。 |
ただならぬ存在感 |
タイルや建具に魅かれます |
歩きたくなる廊下 |
サンルームと庭に続く食堂・居間 |
>>大きな地図で見る  |
建物面積 | 185.78㎡ | ||
所在地 | 神戸市灘区上野通 | ||
交通 | 阪急電鉄神戸線『王子公園駅』 徒歩13分 | ||
建物構造 | 木造瓦葺 2階建て | 所在階 | |
築年 | 1926年 | 土地権利 | 所有権 |
敷地面積 | 241.71㎡ | 都市計画 | 市街化区域 |
用途地域 | 第一種中高層住居専用地域 | 建蔽率/容積率 | 60%/200% |
設備 | 電気/都市ガス/上・下水道/システムキッチン/ユニットバス/洗面所/トイレ(2ヶ所) |