【価格改定しました!(4,580→4,280万円)】
いろんなテイストが複雑にミックスされた建築で、最初この物件をどう説明したら良いか頭を悩ませたんですが、実はものすごくシンプルな建築だと後に気付きました。
「人が気持ち良くいられる空間かどうか」
それを表現するのに必要な建築を詰め込んだまでで、テイストなんて二の次。結果、物件のどこを切りとっても印象的な風景が存在しているのです。
土地に抗う事無く計画された建築。目神山町に存在する岩山の地形や植生を活かし、それらを室内からも感じられるように工夫がされている。また、それらと馴染み、引き立たせるような建材選びが行われています。
外観はモダンなフォルムですが、周辺の樹木に溶け込むような杉板を外壁の一部に使用しています。経年で色褪せた姿は、風化する自然の姿にも通じるものが。
内装は現しの鉄骨材やシャープなフォルムにモダン建築の要素を感じますが、緑の借景窓を随所に設け、自然素材を多用することで無機質な印象はほとんどなく、むしろ心地が良いくらい。
キッチン空間が個人的にはお気に入り。両端に窓があり、片方は水平窓から山の緑がスッと切りとられる”閉塞感”、もう一方は大きな窓とウッドデッキから市街地と海まで見下ろす”開放感”。頭がグワングワン揺さぶられる感覚。
あと、お風呂が印象的でした。寝室からお風呂に至る開口が石積みのような門構えで、それをくぐると浴槽の向こう側は一面ガラス張りで緑の借景が広がる。浴槽の素材感も外の自然に馴染むような質感で内とも外ともつかぬ空間。朝風呂がきっと気持ちいい。
庭は剪定など手入れがちょっと必要ですが、元々あった山の風情が感じられるところが魅力。畑を作ってもいいだろう。
目神山町は駅からの道中が急坂で遠く、徒歩ではちょっと大変なイメージがありますが、本物件は割と駅から近く、意外と住宅密集地だったりします。ただ、どの家も庭木がいっぱいで森の中に暮らしているような環境があるのです。
住居としてだけじゃなく、自宅を事務所にしたい、あるいは創作活動のアトリエにしたいという方に目神山町はピッタリ。
日常が印象的で絵になる家って気取ったイメージがあったけど、ここなら自然にそんな暮らしが送れそうです。 |